― 大学別データ判定 ―
四日市大学はFランで恥ずかしい?偏差値35・充足率82.9%の実像を暴く
河合塾の偏差値・私学事業団の充足率・大学公式の就職率という一次データだけで、噂を検証します

この記事の目次
四日市大学の偏差値は河合塾で35.0(学部別一覧)
まず数字を置きます。河合塾のKei-Net(2027年度入試難易度)で見ると、四日市大学の偏差値は次のとおりです。
| 学部 | 学科 | 偏差値 |
|---|---|---|
| 総合政策学部 | 総合政策 | 35.0 |
| 環境情報学部 | 環境情報 | 35.0 |
出典:河合塾Kei-Net(2027年度入試難易度)/スタディサプリ進路
偏差値35.0は、河合塾の難易度表で最も下のランク帯にあたります。ここで一つ、多くの人が見落とす事実を押さえてください。河合塾が「35.0」という数値を算出できている、という点です。河合塾は、合格可能性50%のラインが引けないほど入りやすい大学を「BF(ボーダーフリー)」と表記します。四日市大学は数値が出ている以上、BFではありません。細かいようですが、ここが噂と現実を分ける分岐点になります。
ややこしいのは、模試会社によって数字が変わる点です。ベネッセのマナビジョン(進研模試ベース)では総合政策学部40〜43、環境情報学部45〜47と、河合塾より高く出ます。これは模試を受ける母集団の違いによるもので、どちらかが嘘というわけではありません。ただ、受験の現場で最も参照されるのは河合塾Kei-Netです。当サイトは河合塾の35.0を基準に置きます。ネット上で「四日市大学はFランではない、偏差値40台だ」という反論を見かけたら、その多くはベネッセ側の数字を根拠にしている、と理解しておくと混乱しません。
当サイトの独自判定基準では、この帯を「A:実質全入」と呼びます。河合塾が難易度を出せない真性Fラン(当サイトのS判定・BF)の一つ上、偏差値35前後で受験すればほぼ受かる純Fラン帯です。四日市大学はこのA帯にあたります。この判定はレッテルではなく、あくまで入りやすさを測る中立的な物差しとして示すものです。入りやすいことと、大学として価値がないことは、まったく別の話だからです。次章から、その中身を一次データで開けていきます。
ここが本題:収容定員充足率82.9%が示す二つの顔
偏差値の話は、正直どのサイトにも載っています。私がこの記事で一番見てほしいのは、収容定員充足率という一次データです。四日市大学の収容定員充足率は82.9%(私学版大学ポートレート/日本私立学校振興・共済事業団 2025年)。この一つの数字を、当サイトは判定の背骨に据えます。
収容定員充足率とは、大学が定めた在籍定員(4学年分の合計)に対して、実際に何割の学生が在籍しているかを示す割合です。100%なら定員ぴったり、100%を超えれば定員以上に集まっている状態、下回れば定員割れです。82.9%は100%に届いていない、つまり定員割れの状態を意味します。この数字が、四日市大学という大学の性格をほぼ言い切っています。
ここが肝心です。この一つの数字には、正反対の二つの顔があります。
- 受験生から見た顔:入りやすい。定員に対して在籍が8割強ということは、椅子が余っているということです。偏差値35.0という数字と完全に整合的で、「A:実質全入」の何よりの裏づけになります。合格の心配をする水準ではありません。
- 大学経営から見た顔:余力は無限ではない。私立大学の収入は学費が主です。収容定員充足率が長く8割台にとどまると、財務や学部再編の議論が出やすくなります。四日市市による公立化・新大学構想の観測を報じるメディア(学習塾リアル等)もありますが、当サイトはこれを確定情報としては扱いません。志望する人は、毎年の募集要項と最新の充足率を自分で確認する価値がある、という程度に留めます。
ここで、多くの記事との違いを一つ挙げます。「定員割れなし、倍率1.4倍だから安泰」と書くサイトもあります。これは単年度の入試倍率(志願者数と合格者数の比)を根拠にしたものです。しかし、単年度の志願倍率と、4学年分の在籍を見る収容定員充足率は、別物です。倍率が1倍を超えていても、収容定員充足率は82.9%で100%に届きません。私が一次データの出所と定義にこだわるのは、このためです。数字の出所と定義をそろえないと、まったく同じ大学が「定員割れなし」にも「定員割れ」にも見えてしまう。この82.9%こそ、噂を冷静に測るための唯一のものさしだと考えています。
「やばい・恥ずかしい」という噂を、類型に分けて検証する
「四日市大学 やばい」「恥ずかしい」という検索候補は、確かに存在します。ただ、中身を見ると匿名の書き込みが感情的に増幅されたものが多く、そのまま逐語で並べても判断材料にはなりません。差別的な文言や個人を貶める投稿を再掲することは、当サイトはしません。ここでは噂を4つの類型に整理し、それぞれを一次データと突き合わせます。
- 類型1:偏差値が低いからFランで恥ずかしい。これは偏差値35.0という事実がベースです。入りやすさは本当です。ただし「恥ずかしい」は主観であって、データではありません。学歴の重みの感じ方は、人によっても、置かれる場面によっても変わります。事実は「入りやすい」まで。そこから先は感情の問題であり、進路判断とは切り分けるべきです。
- 類型2:就職できない。次章で詳しく見ますが、大学公式の就職率(令和6年度98.6%)と実就職率(88.5%)を見る限り、「就職できない」は事実と食い違います。むしろ地元就職に堅い大学です。
- 類型3:潰れそう・存続が不安。収容定員充足率82.9%は定員割れであり、火のないところではありません。ただし、これは即座の閉学を示す数字でもありません。公立化構想の観測も含め、「毎年確認する項目」であって「今すぐ危険」ではない、というのが妥当な読み方です。
- 類型4:知名度がなく、大学名で有利にならない。これは事実に近いと言えます。全国区の知名度は高くありません。だからこそ、後述する資格取得や公務員養成プログラムでの上乗せが効いてきます。
私の立場は明快です。噂の8割は、偏差値という一点から派生した印象論にすぎません。確認に値するのは、残り2割(存続と知名度)だけです。感情を煽る書き込みは、判断にも進学にも一切役立ちません。数字だけを見てください。
就職・進路は大学公式データで見る(就職率98.6%)
ここは噂ではなく、四日市大学が公表している一次データだけで語ります。大学公式の「就職者数・進学者数及び就職率」(令和7年5月1日現在)によると、令和6年度(2024年度)卒業生の実績は次のとおりです。
| 学部 | 卒業者数 | 就職者数 | 就職率 | 実就職率 |
|---|---|---|---|---|
| 総合政策学部 | 112 | 95 | 100.0% | 85.6% |
| 環境情報学部 | 54 | 51 | 96.2% | 94.4% |
| 合計 | 166 | 146 | 98.6% | 88.5% |
出典:四日市大学公式サイト(就職者数・進学者数及び就職率)。就職率=就職者数÷就職希望者数、実就職率=就職者数÷(卒業者数−進学者数)。
前年の令和5年度(2023年度)も、合計で就職率99.3%、実就職率83.5%でした。就職率(就職者を就職希望者で割った値)が高いのは小規模大学に共通の傾向ですが、注目すべきは実就職率です。卒業者数を分母にした実就職率でも8割台後半を保っている点は、就職率という数字が化粧ではなく実態を伴っていることを示します。
主な就職先は、旺文社パスナビやベネッセの公表を見ると、住友電装、豊田合成、日本製鉄、本田技研工業、大同特殊鋼、美和ロックといった東海の製造業、大和ハウス工業などの建設・不動産、イオンやエディオン、ニトリなどの流通、そして四日市市役所をはじめとする自治体です。地元・東海圏の実業に強いのが、この大学の色です。大学公式によれば、公務員養成プログラムが用意されており、警察官・消防官・市役所職員を目指す道が制度として敷かれています。
注意点も正直に書きます。全国区の大企業本社の総合職が主流というより、地元優良企業と自治体が就職先の中心です。ここには明確な向き不向きがあります。東海圏で地に足のついた就職をしたい人には強く噛み合いますが、全国転勤の総合職で大学名を武器にしたい人には物足りない、というのが率直なところです。就職の「数」は堅い。あとは、その中身が自分の望む方向と一致するかどうかです。
何を学べるか:2学部5専攻の中身と特色
四日市大学は、総合政策学部と環境情報学部の2学部構成です。専攻まで分けると、次のようになります(大学公式)。
- 総合政策学部:経営戦略専攻、公共政策専攻、人文社会専攻。経営・地域政策・法律・歴史文化まで、文系総合として横断的に学べる設計です。公務員志望の受け皿にもなっています。
- 環境情報学部:環境科学専攻、メディア情報専攻。環境と情報という現代的なテーマを、理系寄りの視点も交えて扱います。カリキュラムには数理・データサイエンス系の科目も紹介されています。
この大学の看板は、地域連携教育です。スローガンは「世界を見つめ地域を考える」、建学の精神は「人間たれ」。地域を教室に見立て、四日市市や周辺自治体でのフィールドワーク、インターンシップの単位認定を全学部で行っています(大学公式)。少人数教育で教員との距離が近いのも、小規模大学ならではの利点です。全学部でインターンシップを単位として認めている大学は、実は多くありません。地域の現場に出る回数が制度として担保されているのは、この大学の実質的な強みです。
正直に言えば、専攻ごとの専門を深く尖らせるタイプの大学ではありません。地域と現場で幅広く学ぶ設計です。研究者を志向して難関大学院を目指すタイプより、地元で働く力を4年間で身につけたいタイプに向いた中身だと、私は見ています。学びの方向と、卒業後に地元就職が強いという実績は、きれいに一本の線でつながっています。大学選びで大事なのは偏差値の高低ではなく、この「学びと出口の一貫性」があるかどうかです。
入試方式と合格難易度:どの入口も広く開いている
四日市大学の主な入試方式は、総合型選抜、学校推薦型選抜(公募制推薦)、一般選抜、大学入学共通テスト利用、共通テストプラスです(大学公式)。一般選抜はA日程が3教科型、B日程が2教科型など、少ない科目でも受けられる設計になっています。科目数が少ないほど、受験のハードルは下がります。
難易度は、河合塾偏差値35.0、共通テスト得点率はおおむね47〜51%(河合塾とベネッセで数字に幅があります)。学習塾の分析では、近年の一般入試倍率は1倍台とされており、志願すれば合格に届きやすい水準です。当サイト判定の「A:実質全入」は、この入りやすさを中立に言い換えたものにすぎません。落とすための試験というより、受け入れるための試験に近い性格です。
合わせて必ず見ておきたいのが、特待生入試です。入試の成績上位者は入試特待生として、授業料の100%・50%・30%が減免され、採用は最大40名(2024年度は80名採用の実績があります)。つまり同じ大学の中に、誰でも入りやすい入口と、成績次第で学費が大きく下がる入口が同居しています。入りやすさと学費の軽さを両取りできる可能性がある、というのは受験戦略上の大きな見どころです。合格だけを狙うのか、特待を狙って学費を圧縮するのか。同じ大学でも、狙い方によって費用が数十万円単位で変わってきます。
学費と奨学金:初年度は約127万円、特待生で大きく下がる
河合塾Kei-Netに載る初年度学費の内訳は、次のとおりです(両学部共通)。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 入学金 | 200,000円 |
| 授業料(年額) | 680,000円 |
| 施設・教育充実費等 | 365,000円 |
| 諸会費 | 23,660円 |
| 合計 | 1,268,660円 |
出典:河合塾Kei-Net大学検索システム(諸会費に保険料を含む)。
初年度は約127万円です。ベネッセ(2027年度)では諸経費込みで1,295,000円と案内されており、集計範囲によって多少前後します。いずれにせよ、私立文系としては標準的か、やや抑えめの水準です。学費が突出して高いわけではありません。
ここで効いてくるのが、奨学金・特待制度です。入試特待生は授業料の100%・50%・30%を減免し、原則4年間継続・返還不要(最大40名)。学業優秀者向けの特待生奨学金(授業料半額相当を給付・定員6名)、海外プログラム向けの同窓会奨学金もあります。加えて、日本学生支援機構(JASSO)の給付奨学金に採用されれば、国の高等教育の修学支援新制度によって授業料等の減免も受けられます。世帯収入と入試成績の条件が合えば、実質負担を大きく下げられる大学です(いずれも大学公式)。「学費が心配だから諦める」という判断を下す前に、必ずこの減免ルートを確認してください。表面の127万円だけで判断すると、使えたはずの制度を取りこぼします。
立地・キャンパス:三重県四日市市、地域と結ぶ拠点
四日市大学は、三重県四日市市にある私立大学です。1988年、四日市市と学校法人暁学園の公私協力方式によって開学しました(大学公式・進学メディア)。市が設立に深く関わった経緯が、いまの地域連携教育や自治体就職の強さの土台になっています。単なる地方私大ではなく、市とともに生まれた大学だという背景は、就職や地域実習の理解にもつながります。
キャンパスは市内に置かれ、地元自治体や企業と近い距離でフィールドワークやインターンシップを回せるのが、立地上の利点です。名古屋を含む東海圏からの通学も現実的な範囲にあり、下宿と自宅通学のどちらも選べます。都心の大規模大学のような刺激やブランドを求めると物足りませんが、地域に根を張って学び、そのまま地元で就職するという道筋には、地理的にも制度的にも合っています。
なお、公立化・新大学構想の観測が地元で報じられている点は前章で触れたとおりです。仮に実現すれば、立地の意味づけや学費が変わる可能性があります。これは確定情報ではありませんので、志望するなら、確定として受け取らず、一次情報を追う項目の一つとして持っておくとよいでしょう。噂に振り回されず、公式の発表だけを判断材料にする姿勢が、この大学に関しては特に大切です。
四日市大学が向く人・合わない人
ここまでの一次データを、進路判断に落とし込みます。数字を並べれば、向き不向きははっきりします。
向いている人
- 三重・東海圏で、地元の優良企業や自治体に就職したい人。就職率と就職先の実績が、まっすぐ噛み合います。
- 公務員(市役所・警察・消防)を目指し、少人数の講座で対策したい人。制度として道が用意されています。
- 入試の負担を抑えつつ、成績次第で特待生の学費減免を狙いたい人。入りやすさと学費軽減の両取りが可能です。
- 大人数のマンモス校より、教員との距離が近い環境で4年間を過ごしたい人。
合わない人
- 大学名の全国的なブランドで、就活を有利に進めたい人。知名度は高くありません。
- 難関大学院や研究者を目指し、高度な専門を深く尖らせたい人。
- 全国転勤の大手総合職や、都心での学生生活そのものを重視する人。
Fランという一語で切り捨てるのも、逆に完全に無問題だと持ち上げるのも、どちらも雑だと私は思います。入りやすさ(偏差値35.0)、存続の注意点(収容定員充足率82.9%)、就職の堅さ(就職率98.6%)。この3つの数字を並べて、自分の目的と照らす。それが唯一まともな判断法です。
まとめ:四日市大学はFランか
結論を、噂ではなくデータで置き直します。四日市大学は河合塾偏差値35.0で、入りやすさの意味では当サイト判定「A:実質全入」、いわゆる純Fラン帯に入ります。ここは事実です。ただし、河合塾が数値を出せている以上、難易度を測れない真性Fラン(当サイトのS判定・BF)ではありません。同じFランという言葉でも、段階が一つ違います。
そして本題の収容定員充足率82.9%。これは定員割れの状態であり、存続や公立化の議論が出る背景でもある一方、受験生にとっては入りやすさの何よりの裏づけでもあります。就職は大学公式で就職率98.6%・実就職率88.5%と堅く、地元・東海圏の実業と自治体に強い。学費は初年度約127万円で、特待生や国の支援を使えば大きく下げられます。数字を並べれば、極端に危険でも、無条件に安泰でもない、輪郭のはっきりした大学像が見えてきます。
「Fランだからやばい」でも「Fランなんて気にするな」でもありません。偏差値35.0・充足率82.9%・就職率98.6%という3つの一次データを、あなた自身の目的に当てて決める。それが、この大学に対して一番損をしない向き合い方です。噂は捨てて、数字だけを持って判断してください。
よくある質問
四日市大学はFランですか?
河合塾Kei-Netの偏差値は総合政策学部・環境情報学部とも35.0で、入りやすさの点では当サイト判定「A:実質全入」、いわゆる純Fラン帯にあたります。ただし河合塾が偏差値を算出できている以上、難易度を測れないBF(当サイトのS判定・真性Fラン)ではありません。同じFランでも段階が一つ上です。
四日市大学の就職率はどのくらいですか?
大学公式の実績で、令和6年度(2024年度)は合計就職率98.6%、実就職率88.5%(総合政策学部100.0%、環境情報学部96.2%)。前年の令和5年度も就職率99.3%でした。住友電装や本田技研工業などの東海の製造業、イオンなどの流通、四日市市役所をはじめとする自治体に強いのが特色です。
収容定員充足率82.9%というのは危ないのですか?
82.9%(私学版大学ポートレート2025)は定員割れの状態です。ただし即座の閉学を示す数字ではありません。受験生にとっては入りやすさの裏づけであり、大学経営にとっては注意が必要という二面性があります。地元では公立化・新大学構想の観測もありますが確定情報ではないため、志望するなら毎年の公式発表を確認する項目と考えてください。
四日市大学の学費はいくらですか?
河合塾Kei-Netの内訳では、入学金20万円・授業料68万円・施設等36.5万円・諸会費で初年度合計1,268,660円(約127万円)。ベネッセの2027年度案内では諸経費込み1,295,000円です。入試特待生になれば授業料の100%・50%・30%が減免され、JASSOの給付奨学金と国の修学支援制度も併用できます。
偏差値がサイトによって違うのはなぜですか?
河合塾Kei-Netでは35.0、ベネッセのマナビジョン(進研模試ベース)では40〜47と、模試を受ける母集団の違いで数字が変わります。どちらも間違いではありませんが、受験の現場で最も参照されるのは河合塾です。当サイトは河合塾の35.0を基準に判定しています。
四日市大学はどんな人に向いていますか?
三重・東海圏で地元の優良企業や自治体に就職したい人、公務員(市役所・警察・消防)を少人数の講座で目指したい人、入試負担を抑えつつ特待生で学費減免を狙いたい人に向いています。逆に、全国区の大学名ブランドや難関大学院、都心での学生生活を重視する人には合いません。