― 大学別データ判定 ―
駿河台大学は“誰でも入れる”Fラン?就職まで数字で判定した
埼玉・飯能の私立大学を、偏差値・充足率・大学公式の進路データという一次情報だけで検証する

この記事の目次
河合塾の偏差値で見る駿河台大学の学力位置
Fランかどうかを判断する最初の材料は、模試の偏差値です。ここでは河合塾Kei-Net(2027年度入試向けの予想ボーダー)を出典に、学部・学科別の偏差値を整理します。河合塾の偏差値は、合否の可能性が50%に分かれるラインを示す指標で、大学の教育内容や社会的評価そのものを表すものではない点は、あらかじめ断っておきます。
| 学部 | 学科 | 河合塾 偏差値 |
|---|---|---|
| 心理 | 心理 | 40.0 |
| 法 | 法律 | 35.0 |
| 経済経営 | 経済経営 | 35.0 |
| スポーツ科学 | スポーツ科学 | 35.0 |
| メディア情報 | メディア情報 | BF |
最も高いのが心理学部の40.0、最も低いのがメディア情報学部のBFです。BFとは「ボーダーフリー」の略で、河合塾が合否ラインを設定できない、つまり難易度を数値で出せない最下層を意味します。私はこの帯を、当サイトでは「S:BF=真性Fラン」と位置づけています。一方で、偏差値35前後の学部は「A:実質全入=誰でも受かるに近い純Fラン帯」と整理しています。これは河合塾の判定ではなく、当サイト独自の中立的な区分である点にご注意ください。
河合塾Kei-Netの一般選抜ページでも、駿河台大学のボーダーラインは偏差値35.0〜42.5(BF除く)、共通テスト得点率は方式別で42%〜60%とされています。学部・方式によって幅があり、心理・経済経営など一部の共通テスト利用方式では6割前後を求められる場面もあります。「駿河台=全学部が同じ難易度」ではないことは押さえておきたいところです。
ここが本題:収容定員充足率103.7%の二面性
偏差値だけを見て「Fラン」と切り捨てる記事は多いのですが、私が最も重視するのは別の一次データです。私学版大学ポートレート(日本私立学校振興・共済事業団/2025年)が公表する収容定員充足率です。駿河台大学の数値は103.7%。定員を100%超で満たしている、という意味です。この1つの数字が、駿河台大学の明暗を同時に語ります。
まず明るい面。近年は定員を満たせない私立大学が少なくないと報じられるなかで、充足率103.7%は「学生が集まり、経営・存続の観点で健全」であることを示します。定員割れが続けば学部の統廃合や教育の質の低下につながりますが、駿河台大学はその危険水域にはいません。上位の一部記事が「充足率約85%」「定員割れ」と書いていますが、私学事業団の一次データはむしろ定員超過を示しており、ここは事実で上書きしておきたい点です。
次に暗い面。偏差値が35前後・一部BFの大学で、充足率が100%を超えているという事実は、裏を返せば「選抜のハードルを下げて数を確保している」構造を意味します。充足率が高い=人気で難関、ではありません。門戸を広く開けて定員を埋めているからこそ、偏差値は上がらないまま充足率だけが高い、という状態です。定員は満たすが選抜性は低い。だから当サイトの総合判定は「A:実質全入」になります。
- 充足率103.7%(定員を満たす)=経営の健全さの証拠
- 偏差値35前後・一部BF(選抜性が低い)=実質全入の証拠
- この2つが同居している状態こそが駿河台大学の実像
「経営は健全だが、入るのは難しくない」。この二面性を一次データで示せるのが、偏差値と口コミだけを並べる他記事との最大の違いです。
「やばい・恥ずかしい」という噂の正体を類型で検証する
検索欄には「駿河台大学 やばい」「恥ずかしい」といった候補が並びます。ただ、噂の中身は具体的な悪口の寄せ集めであり、そのまま引用することは差別や名誉毀損につながりかねません。ここでは個別の書き込みを逐語で再掲せず、噂を4つの類型に分けて、それぞれ事実で検証します。
- 類型1:偏差値・知名度型。「聞いたことがない」「Fラン」という声です。偏差値35前後という数字は事実ですが、これは前述のとおり充足率と就職実績とセットで見るべき指標で、大学の存続性や進路までは否定しません。
- 類型2:立地型。「田舎」「不便」という声です。埼玉県飯能市の自然豊かな環境にあるのは事実で、これは後述の立地の章で長所と短所の両面から扱います。
- 類型3:不祥事報道型。過去に運動部の不祥事が報道され話題になったことが「やばい」の一因になっています。ただし、特定の部活の一件を大学全体の評価に一般化するのは論理的に無理があります。
- 類型4:校風・学生の雰囲気に関する主観型。学生の気質を巡る主観的な書き込みですが、匿名の主観であり、データで裏づけられた大学全体の性質ではありません。当サイトはこの種の個人攻撃的な内容は根拠として採用しません。
結論として、「やばい・恥ずかしい」の実体は、偏差値という1指標への反応と、一部の出来事や主観が拡散したものが大半です。事実として重いのは偏差値の低さと充足率の二面性であり、感情的な評判ではありません。噂に振り回される前に、次章以降の一次データを見てください。
就職・進路は大学公式データで見る
「駿河台大学は就職できない」という噂は根強いのですが、これは大学公式のキャリアセンターが公表する進路データで検証するのが筋です。伝聞の企業名リストではなく、年度別・学部別の就職率を主軸に置きます。
| 卒業年度 | 就職希望者 | 就職者 | 就職率 |
|---|---|---|---|
| 2025年度(2026年5月1日時点) | 861 | 829 | 96.3% |
| 2024年度 | 845 | 833 | 98.6% |
| 2023年度 | 788 | 780 | 99.0% |
| 2022年度 | 789 | 771 | 97.7% |
直近4年はいずれも95%台後半から99%台で推移しています。2025年度卒の学部別では、スポーツ科学99.1%、心理97.3%、法96.5%、経済経営94.0%、メディア情報93.8%(いずれも大学公式キャリアセンター)。就職率は「就職希望者に対する就職者の割合」であり、進学者や就職を希望しなかった人は分母から外れる指標である点は理解しておく必要がありますが、それでも希望者のほぼ全員が進路を決めている水準です。
主な就職先は、大学公式の公表によれば関電工、日比谷総合設備、ブルボン、リンナイ、日本瓦斯、サンドラッグ、ベルク、ヤオコー、オープンハウスグループ、ソラスト、サイゼリヤ、すかいらーくホールディングス、エン・ジャパンなど。公務員系では東京都教育委員会、自衛隊、飯能市役所、消防本部への実績も挙げられています。業種では卸売・小売、サービス、情報通信、建設・不動産などが中心です。地元・埼玉での就職や公務員志望に強みがある、という評判は、公式データとも整合します。
学べること・学部の特色
駿河台大学は現在5学部体制で、それぞれ専門性を打ち出しています。偏差値の数字だけでは見えない「何を学べるか」を整理します。
- 法学部(法律学科):法律の基礎に加え、公務員試験対策に力を入れているのが特色です。警察・消防・自治体など公安系や行政職を目指す学生が一定数います。
- 経済経営学部(経済経営学科):経済と経営を横断的に学び、地域経済や中小企業の実務に近いテーマを扱います。地元企業や流通・サービス業への就職と親和性があります。
- メディア情報学部(メディア情報学科):映像制作、情報技術、メディア表現などを実習中心で学べます。偏差値はBFですが、実技・制作系のスキルを身につけたい層に向きます。
- スポーツ科学部(スポーツ科学科):競技だけでなく、健康・指導・トレーニング科学まで扱います。就職率が学部内で最も高く、フィットネスや教育、公務員(消防・警察)への進路が目立ちます。
- 心理学部(心理学科):偏差値が学内で最も高い40.0。実験・実習を重視し、福祉・心理職や大学院進学を視野に入れた学びが可能です。犯罪心理・司法に関心を持って志望する層もいます。
資格取得支援(キャリアカレッジ)が全学的に整っているのも特徴で、資格を武器に就職を有利に運ぶ設計になっています。偏差値帯を考えると、入学後にどれだけ資格やスキルを積み上げるかで、卒業時の評価が大きく変わる大学だと言えます。
入試方式と合格難易度
「実質全入」と判定した根拠を、入試の仕組みからも確認します。駿河台大学の入試は、総合型選抜、学校推薦型選抜(指定校・公募)、一般選抜、特別選抜、編入学と幅広く用意されています。
- 一般選抜:A方式、B方式、C方式があり、日程・科目・配点が異なります。河合塾のボーダー偏差値は35.0〜42.5(BF除く)。
- 共通テスト利用型:1期・2期・3期があり、いずれも全5学部まで併願可能。一般選抜との同時併願もできます。得点率のボーダーは方式別で42%〜60%。
- 総合型選抜・学校推薦型選抜:面接や書類、基礎的な試験で評価される年内入試です。指定校推薦を含め、早い時期に合格を決める学生が多いのが実態です。
一般選抜の実質倍率は学部・方式により1.0〜1.5倍程度で推移しており、志願者を大きく絞り込む構造ではありません。BF判定のメディア情報学部を筆頭に、多くの学部で「対策を積めば合格が現実的」な水準です。だからこそ、入学後に何を積み上げるかが問われます。難易度が低いことは、裏を返せば「入ってからの努力で差がつく」ということでもあります。
学費と奨学金
費用は進路選択の現実的な判断材料です。大学公式の学費シミュレーション(2024年度)をもとに、学部別の初年度納入金と4年間総額を整理します。初年度は入学金20万円、施設費30万円に、学部別の授業料・設備費が加わります。
| 学部 | 初年度納入金 | 4年間総額 |
|---|---|---|
| 法 | 1,310,000円 | 4,640,000円 |
| 経済経営 | 1,310,000円 | 4,640,000円 |
| 心理 | 1,345,000円 | 4,780,000円 |
| メディア情報 | 1,390,000円 | 4,960,000円 |
| スポーツ科学 | 1,445,000円 | 5,180,000円 |
私立文系としては標準からやや抑えめの水準です。奨学金は大学独自の制度が手厚く、学業成績優秀奨学生、資格取得奨励金(公認会計士・司法書士・司法試験などの合格者向け)、キャリアカレッジ奨励金、スポーツ特待生、留学奨励金などがあります。加えて、国の高等教育の修学支援新制度や、2025年度から始まった多子世帯の授業料等無償化にも対応しており、対象者は入学金20万円が減免されます。日本学生支援機構の給付型・貸与型も併用可能です。費用対効果を重視するなら、これらの制度を早めに調べておく価値があります。
立地・キャンパス
駿河台大学のキャンパスは、埼玉県飯能市阿須698。都心の駿河台ではなく、自然豊かな飯能市にある点は、志望前に必ず理解しておきたいところです。名称は予備校の駿台を源流に持ちますが、キャンパスは埼玉です。
- 西武池袋線「元加治」駅から無料スクールバス約5分
- JR八高線・西武池袋線「東飯能」駅東口から無料スクールバス約15分
- JR八高線「金子」駅から無料スクールバス約8分
長所は、広く整った校舎と落ち着いた環境です。校舎はドラマや映画のロケ地に使われることもあり、学食も比較的安価と評価されています。集中して学ぶ環境としては悪くありません。短所は、都心へのアクセスに時間がかかる点と、駅から徒歩圏ではなくスクールバス前提である点です。「田舎」という噂は、この立地の裏返しでもあります。都会的なキャンパスライフやインターン機会の多さを最優先する人には、立地は正直マイナスに働きます。逆に、静かな環境で腰を据えて資格やスキルを積みたい人には向いた環境です。
向く人・合わない人
ここまでの一次データをふまえ、駿河台大学が向く人と合わない人を整理します。偏差値の数字だけで決めず、自分の目的と照らし合わせてください。
向いている人
- 公務員(警察・消防・自治体)や地元就職を明確に目指している人。法学部・スポーツ科学部の支援と実績が噛み合います。
- 資格やスキルを武器に、入学後の努力で評価を作っていける人。キャリアカレッジや資格奨励金を使い倒せる人に強い環境です。
- 費用を抑えつつ、少人数で手厚いサポートを受けたい人。奨学金・無償化制度の対象なら費用対効果はさらに上がります。
- 静かな環境で腰を据えて学びたい人。
合わない人
大学名の知名度やブランドを重視する人、都心での通学・インターン機会を最優先する人、そして「入学すれば周りが引き上げてくれる」ことを期待する人には向きません。実質全入に近い大学は、環境が自動的に学力や評価を保証してくれるわけではなく、本人が動いて初めて成果が出る場所だからです。ここを理解できるかどうかが、入学後の満足度を分けます。
まとめ:駿河台大学はFランか
最後に結論を整理します。当サイトの中立判定は「A:実質全入」。河合塾の偏差値は学部平均で35.0前後、メディア情報学部はBF(真性Fランに相当するS区分)で、偏差値だけを見れば「Fランと呼ばれる帯」に該当するのは事実です。ここを否定しても始まりません。
ただし、それがこの大学の全てではありません。収容定員充足率103.7%(私学事業団2025年)は定員をしっかり満たしており、経営・存続は健全です。就職率は大学公式で直近4年とも95〜99%台、公務員や地元就職の実績もあります。資格支援と奨学金制度は手厚く、費用対効果を作る余地があります。つまり駿河台大学は、「入るのは難しくないが、定員は埋まり、卒業後の進路は機能している大学」です。偏差値という一面と、充足率・就職という別の面を、切り分けて見ることが重要です。Fランという1語で片づけるのではなく、あなたの目的に対して使える大学かどうかで判断してください。
よくある質問
駿河台大学はFランですか?
当サイトの中立判定は「A:実質全入」です。河合塾Kei-Netの偏差値は心理学部40.0が最高で、法・経済経営・スポーツ科学は35.0、メディア情報学部はBF(河合塾が難易度を数値化できない最下層)です。偏差値だけを見ればFランと呼ばれる帯に該当しますが、収容定員充足率は103.7%で定員を満たしており、経営面は健全です。
駿河台大学は就職できないというのは本当ですか?
事実と異なります。大学公式キャリアセンターによると、就職率は2025年度卒96.3%(861人中829人)、2024年度98.6%、2023年度99.0%、2022年度97.7%と、直近4年はいずれも95〜99%台で推移しています。公務員や地元就職の実績もあります。
収容定員充足率103.7%とはどういう意味ですか?
入学定員に対する入学者の割合が100%を超え、定員を満たしていることを示します(私学事業団2025年)。定員割れの私立大学が少なくないなかで経営が健全である証拠です。ただし選抜性の高さを示す数字ではなく、偏差値が低いまま充足しているのは門戸を広く開けているためで、実質全入に近いことの裏返しでもあります。
駿河台大学の学費はいくらですか?
大学公式の学費シミュレーション(2024年度)では、初年度納入金は法・経済経営が1,310,000円、心理1,345,000円、メディア情報1,390,000円、スポーツ科学1,445,000円です。4年間総額は約464万〜518万円で、私立文系としては標準からやや抑えめです。奨学金や多子世帯無償化などの制度も利用できます。
駿河台大学はどんな人に向いていますか?
公務員や地元就職を目指す人、資格やスキルを武器に入学後の努力で評価を作れる人、費用を抑えて少人数の手厚いサポートを受けたい人に向いています。逆に、大学名のブランドや都心での通学・インターン機会を最優先する人には向きません。
駿河台大学はどこにありますか?
埼玉県飯能市阿須698にあります。西武池袋線「元加治」駅から無料スクールバス約5分、JR八高線・西武池袋線「東飯能」駅から約15分、JR八高線「金子」駅から約8分です。自然豊かで整った環境が長所、都心アクセスに時間がかかる点が短所です。