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島根県立大学は本当にFラン?いや、偏差値47.5の実力を数字で論破する

河合塾偏差値45.0〜47.5・全学部で志願倍率1倍超・就職率9割超|収容定員充足率で読む当サイト独自の中立判定

森田 涼森田 涼|2026-07-16公開

島根県立大学は本当にFラン?いや、偏差値47.5の実力を数字で論破する
画像: ja:地方の田舎もの / CC BY 3.0, via Wikimedia Commons(出典
「島根県立大学はFランかもしれない」と不安で調べたなら、まず結論をお伝えします。島根県立大学はFランではありません。河合塾の学部別偏差値は45.0〜47.5、そして全学部で志願倍率が1倍を大きく上回り、定員割れの兆候はありません。本記事では偏差値だけでなく、Fランを見抜く一次データである収容定員充足率と、就職の出口まで解剖します。
この記事の目次
  1. 島根県立大学の偏差値は45.0〜47.5(河合塾Kei-Net2027)
  2. 本題:収容定員充足率で見ると「定員割れ」の兆候はゼロ
  3. 「島根県立大学はやばい・恥ずかしい」と言われる理由を冷静に検証
  4. 就職・進路:地元の公務員・地銀・病院に強い(大学公式データ)
  5. 学べること・学部の特色
  6. 入試方式と合格難易度
  7. 学費と奨学金:公立標準で私立文系の6割程度
  8. 立地・キャンパス:3市に分かれる山陰の環境
  9. 島根県立大学が向く人・合わない人
  10. まとめ:島根県立大学はFランか
  11. よくある質問
  12. 参考・出典

島根県立大学の偏差値は45.0〜47.5(河合塾Kei-Net2027)

Fランかどうかを判断する最初の材料として、河合塾が公表している学部・学科別の偏差値(ボーダーライン)を整理します。私は受験指導を8年続けてきましたが、大学の実力を測るとき、最初に見るべきはこの河合塾のボーダー偏差値です。予備校が実際の合否データから逆算した数字なので、口コミサイトの体感評価よりぶれが小さいからです。

学部学科・コース偏差値
人間文化保育教育45.0
人間文化地域文化45.0
地域政策経済経営・デジタルマネジメント47.5
地域政策地域公共47.5
地域政策地域づくり45.0
国際関係国際関係45.0

代表偏差値は45.0です。当サイトの判定基準では、偏差値42.5以上は「Fランではない(明確に非Fラン)」に該当します。島根県立大学は代表45.0、最も高い地域政策学部の一部コースで47.5ですから、Fランの水準からは明確に外れています。ボーダーとなる共通テスト得点率はおおむね65%前後で、これは「ほぼ無試験で入れる全入」とは正反対の位置です。

注意したいのは看護栄養学部です。看護学科・健康栄養学科のような資格系・医療系の学部は、偏差値の数字そのものより、国家試験の合格率と資格を活かした就職の出口で評価すべきだと私は考えています。看護栄養学部の実力は第4章の国家試験データで示します。なお、大学ランキング.comのような集計サイトでは偏差値48.6(国公立113位・中の下だがFランではない)と算出されており、河合塾ベースの45.0〜47.5と大きな矛盾はありません。

本題:収容定員充足率で見ると「定員割れ」の兆候はゼロ

ここがこの記事の核心です。多くの「Fラン判定」記事は偏差値だけで語りますが、私はもう一つの一次データを重視します。収容定員充足率、つまり「大学が用意した定員に対して、実際に何割の学生が在籍しているか」です。なぜこれが効くのか。本当に人気のないFラン的な大学は、志願者が集まらず定員割れを起こし、結果として『出願すればほぼ受かる(全入)』状態に陥ります。逆に、定員がきちんと埋まり、志願者が定員を上回っている大学は、統計的にFランの特徴に当てはまりません。

まず出典について正直に補足します。充足率のデータ元として私学事業団の「私学版大学ポートレート」がよく使われますが、これは私立大学向けです。島根県立大学は公立大学なので、正しい参照先は大学改革支援・学位授与機構が運営する「大学ポートレート(国公立版)」および同機構の「大学基本情報」になります。ここを取り違えると数字自体が存在しないことになるため、当サイトは国公立版を根拠にしています。

その国公立版ポートレート(2025年5月1日現在)によると、島根県立大学の学部在籍者数は1,969人です。募集停止した総合政策学部を除き、現行4学部で安定した在籍数を確保しています。さらに決定的なのが志願倍率です。旺文社パスナビが掲載する大学公表データ(2025年度入試)では、全学部で倍率が1倍を大きく上回っています。

学部全選抜倍率一般選抜倍率
地域政策3.9倍5.2倍
看護栄養2.7倍2.3倍
国際関係2.2倍2.5倍
人間文化1.6倍1.5倍

倍率が1倍を超えるということは、定員より多くの受験生が集まり、落ちる人がいるということです。とりわけ地域政策学部の地域公共コースは後期で6.2倍、地域経済経営コースの前期で5.8倍に達しており、これは全入とは正反対の競争状態です。在籍1,969人と全学部の倍率1倍超を合わせて読むと、収容定員充足率は100%前後で推移していると判断でき、定員割れの兆候はありません。

ただし二面性もあります。同じ大学でも学部差は小さくありません。地域政策学部が3.9倍と高い一方、人間文化学部(松江)は1.6倍とやや入りやすく、ここだけを見て『入りやすい=Fラン』と早合点する人がいます。充足率という一次データは、大学全体は健全に埋まっているが学部によって難易度差がある、という実像まで見せてくれる、偏差値より解像度の高い物差しなのです。

「島根県立大学はやばい・恥ずかしい」と言われる理由を冷静に検証

検索候補に「やばい」「恥ずかしい」が出るのは事実です。ただ、その中身を一つずつ分解すると、学力や実力の話はほとんど含まれていません。噂を類型に分けて検証します。

  • 類型1:立地が田舎だから。メインの浜田キャンパスは島根県浜田市にあり、山陰の中でもアクセスが良いとは言えません。ただしこれは学力や大学の質ではなく、環境の好みの問題です。
  • 類型2:国立の島根大学と混同されるから。島根には4年制大学が島根大学(国立)と島根県立大学(公立)の実質2つしかありません。名前が似ているため、島根大学の話と混ざって語られがちですが、両者は別の大学です。
  • 類型3:ネット上の大学序列で下に置かれるから。知恵袋などで有名私大群と並べて序列化する書き込みがありますが、これは母集団も評価軸もばらばらな主観であり、公立大学の実力を測る根拠にはなりません。
  • 類型4:地元就職が中心で全国区に見えないから。卒業生の多くが山陰の企業・自治体・病院に就職するため、東京・大阪の大企業への就職が目立たず『弱い』と誤解されます。しかし地元で堅い就職ができることは、むしろ地方公立大学の強みです(第4章で実データを示します)。
  • 類型5:公立大学としての歴史が新しく、全国的な知名度が高くないから。全国的な知名度と教育・就職の質は別物です。

結論として、「やばい・恥ずかしい」の正体は、立地の不便さと国立島根大学との混同、そしてネット特有の序列言説に集約されます。偏差値45.0〜47.5、全学部倍率1倍超、後述の就職率9割超という数字は、いずれも『恥ずかしい』という感情語とは噛み合いません。感情の評価と、データが示す実像は分けて考えるべきです。

就職・進路:地元の公務員・地銀・病院に強い(大学公式データ)

Fランかどうかで本当に大事なのは、入口の偏差値より出口の就職です。島根県立大学の公式サイトによると、2025年度卒業生の就職率は98.2%と高水準です。学部別に見ても、大学改革支援・学位授与機構の大学基本情報(河合塾Kei-Net経由・2024年度卒業者)で次の通りです。

学部就職率進学率
人間文化約95.6%約2〜3%
看護栄養約92.8%0〜約6%
地域政策92.6%3.3%
国際関係87.5%4.2%

特筆すべきは看護栄養学部の国家試験実績です。同じ大学基本情報によると、2026年の合格率は看護師98.8%(受験82人中81人合格)、保健師93.3%(30人中28人)、助産師は大学院・専攻科ともに100%でした。資格系学部は偏差値の数字より、この国家試験と就職の出口で評価すべきだという私の主張を、この数字が裏づけています。

主な就職先も具体的です。旺文社パスナビおよび大学公式の進路データに掲載されている実名を挙げます。

  • 地域政策・総合政策系:山陰合同銀行、鳥取銀行、日本海信用金庫、山陰パナソニック、島根県職員、地域おこし協力隊
  • 国際関係:出雲村田製作所、ANAウイングス、帝国データバンク
  • 人間文化:島根電工、西日本旅客鉄道(JR西日本)、島根県教員
  • 看護栄養:島根県立病院、島根大学医学部附属病院、松江赤十字病院、出雲徳洲会病院、益田赤十字病院ほか

地方銀行、地元自治体、地域中核病院という、その地域で長く働ける就職先を安定して出しているのがわかります。全国区の大企業総合職を狙う土俵とは違いますが、地元で堅く働きたい人にとっては、むしろ有利な出口を持つ大学です。

学べること・学部の特色

島根県立大学は3つのキャンパスに現行4学部を置いています。それぞれ性格がはっきり分かれています。

  • 国際関係学部(浜田):国際関係コースと国際コミュニケーションコースを持ち、北東アジアを軸に国際社会と日本の共生を学びます。語学研修や留学の制度が手厚いのが特徴です。
  • 地域政策学部(浜田):経済経営・デジタルマネジメントコース(2026年4月に地域経済経営コースから名称変更)、地域公共コース、地域づくりコースの3コース。課題先進県といわれる島根をフィールドに、経済・経営・公共・まちづくりを実践的に学びます。
  • 看護栄養学部(出雲):看護学科と健康栄養学科。看護師・保健師・助産師・管理栄養士など、国家資格に直結したカリキュラムを持ちます。
  • 人間文化学部(松江):保育教育学科と地域文化学科。保育・教育の専門職や、地域文化を担う人材を育てます。

共通するのは少人数教育と地域連携です。口コミでも、1年生からゼミが始まり、教員との距離が近く、座学で終わらない実践的なカリキュラムが評価されています。大人数の講義に埋もれず面倒を見てもらいたい人には向いた環境です。一方で、必修の再履修や進級条件が学科によっては厳しいという声もあり、資格系ほど学修の負荷は相応にあります。

入試方式と合格難易度

入試は大きく3方式です。

  • 一般選抜:前期・後期。共通テストと個別試験の組み合わせで、ボーダーの得点率はおおむね65%前後です。
  • 学校推薦型選抜:県内推薦枠、専門高校枠、高大連携枠など。地元・県内出身者への配慮枠があります。
  • 総合型選抜:自己推薦型。学科によっては倍率が高く、看護学科・健康栄養学科の総合型は9〜10倍に達する年もあります。

難易度は学部・コースで差があります。2025年度入試では、地域政策学部の一般選抜が5.2倍、地域公共コースの後期が6.2倍と、公立大学として十分な競争率でした。一方、人間文化学部は全体で1.6倍とやや入りやすい水準です。『島根県立大学』とひとくくりに難易度を語るのは正確ではなく、志望学部ごとにボーダーと倍率を確認する必要があります。共通テストで65%前後を安定して取れる学力が一つの目安になります。

学費と奨学金:公立標準で私立文系の6割程度

公立大学なので学費は抑えめです。大学公式・河合塾の学費情報によると次の通りです。

  • 入学料:県内者188,000円/県外者282,000円
  • 授業料:年額535,800円(半期267,900円)
  • 4年間の概算:授業料535,800円×4年=約214万円。入学料を足すと県内で約233万円、県外で約243万円(諸費用・住居費は別)

私立文系が4年で約400万円前後かかることを考えると、6割程度で収まります。地方から一人暮らしで通う場合でも、学費の軽さは家計の助けになります。支援制度も整っており、国の高等教育の修学支援新制度(住民税非課税世帯などを対象に授業料・入学金の減免と給付型奨学金)、日本学生支援機構の奨学金、大学独自の授業料奨学融資制度、留学向けの奨学金などが利用できます。経済的な条件で進学をためらう必要は小さい大学です。

立地・キャンパス:3市に分かれる山陰の環境

キャンパスは学部ごとに3つの市に分かれています。

  • 浜田キャンパス(浜田市野原町):国際関係学部・地域政策学部。山陰の海沿いの街で、キャンパスは高台にあります。
  • 出雲キャンパス(出雲市):看護栄養学部・別科助産学専攻。
  • 松江キャンパス(松江市浜乃木):人間文化学部・短期大学部。県庁所在地の松江にあります。

口コミで多い不満は立地に集中しています。浜田キャンパスは高台にあり、バスの本数が少ない、コンビニまで遠い、冬は雪で通学が大変、といった声があります。島根は4年制大学が2つしかなく、公共交通も手薄なため、多くの学生が一人暮らしをします。裏を返せば、家賃が安く、自然が豊かで、誘惑の少ない落ち着いた環境で4年間集中できるということでもあります。車があると生活の利便性は大きく上がります。都会的なキャンパスライフを求める人には物足りず、静かな環境を好む人には合う、はっきりした立地です。

島根県立大学が向く人・合わない人

ここまでのデータを踏まえ、どんな人に向くかを整理します。学力ではなく、目的と環境の相性で判断してください。

向いている人

  • 山陰(島根・鳥取)を中心に、公務員・地方銀行・地域の病院・教員・保育職に就きたい人
  • 少人数で教員に面倒を見てもらいながら、地域課題・国際・看護・栄養・保育を実践的に学びたい人
  • 学費を抑えたい人、経済的支援を活用して進学したい人
  • 静かで落ち着いた環境で4年間集中したい人

合わない人

  • 都会の華やかなキャンパスライフや、全国区の大企業総合職を最優先したい人
  • 車なしで便利に暮らしたい人、交通の利便性を重視する人
  • 大学名の全国的なブランド力を最優先する人
  • マンモス校で多様な人脈を広げたい人

地元定着型のキャリアを描く人にとっては、島根県立大学はコストと出口のバランスが取れた合理的な選択肢です。

まとめ:島根県立大学はFランか

結論を繰り返します。島根県立大学はFランではありません。根拠は感情ではなくデータです。

  • 河合塾の学部別偏差値は45.0〜47.5(代表45.0)。当サイト基準の『42.5以上=非Fラン』を満たします。
  • 収容定員充足率の観点でも、学部在籍1,969人(大学ポートレート国公立版2025)と全学部の志願倍率1倍超で、定員割れの兆候はありません。
  • 就職率は9割超、看護師国家試験は98.8%。地元の公務員・地銀・病院という堅い出口を持っています。

『やばい・恥ずかしい』という声の正体は、立地の不便さと国立島根大学との混同、ネット上の序列言説であって、学力や実力の評価ではありません。全国区のブランドや都会のキャンパスライフを最優先するなら他の選択肢もあるでしょう。しかし、山陰で堅実に働くキャリアを描くなら、島根県立大学は偏差値の数字以上に合理的な、公立の中堅校です。噂ではなく、志望学部の一次データで判断してください。

(偏差値出典:河合塾Kei-Net2027。充足率・在籍数・国家試験・就職率の出典:大学ポートレート国公立版/大学改革支援・学位授与機構『大学基本情報』、島根県立大学公式、旺文社パスナビ。本記事は当サイト独自の中立判定です。)

よくある質問

島根県立大学はFランですか?

いいえ、Fランではありません。河合塾Kei-Net2027の学部別偏差値は45.0〜47.5(代表45.0)で、当サイト基準の『偏差値42.5以上=非Fラン』を満たします。加えて全学部で志願倍率が1倍を大きく上回り(2025年度:地域政策3.9倍、看護栄養2.7倍、国際関係2.2倍、人間文化1.6倍)、定員割れの兆候がありません。統計的にもFランの特徴には当てはまらない、公立の中堅校です。

なぜ『やばい』『恥ずかしい』と言われるのですか?

主な理由は、浜田キャンパスなど立地が山陰で不便なこと、国立の島根大学と名前が似ていて混同されること、ネット上の大学序列で下に置かれること、地元就職が中心で全国区に見えないことの4つです。いずれも環境の好みや誤解であって、偏差値・倍率・就職率といった実力の指標を否定するものではありません。

島根県立大学の就職は強いですか?

強い部類です。大学公式によると2025年度卒業生の就職率は98.2%。学部別でも約87〜96%と高く、山陰合同銀行や鳥取銀行などの地方銀行、島根県職員、島根県立病院・松江赤十字病院などの地域中核病院、JR西日本や島根電工といった地元企業に安定して就職しています。特に看護栄養学部は看護師国家試験98.8%と資格の出口が堅いのが強みです。

島根大学と島根県立大学はどちらが良いですか?

目的によります。7学部を持ち医学部もある島根大学(国立・偏差値55前後〜)は、総合大学として研究や全国区の進路を目指す人に向きます。一方、島根県立大学(公立)は、地域政策・国際関係・看護栄養・人間文化に特化し、地元の公務員・地銀・病院・教員へ堅く就くのに強い大学です。総合力なら島根大学、地元定着型の専門なら島根県立大学、と考えると選びやすいです。

島根県立大学の学費はいくらですか?

公立大学の標準的な水準です。入学料は県内者188,000円・県外者282,000円、授業料は年額535,800円。4年間の概算は県内で約233万円、県外で約243万円(諸費・住居費は別)です。私立文系の約6割で収まり、国の修学支援新制度や日本学生支援機構の奨学金、大学独自の授業料奨学融資制度なども利用できます。

参考・出典

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この記事を書いた人

森田 涼

森田 涼 |元・偏差値40大学の卒業生/受験指導歴8年

第一志望に落ちて偏差値40の大学に進んだ。合格したあと大学名を検索したら「Fラン」「人生終了」と出てきて、その言葉を数年間信じて沈んだ。あるとき、誰も“実際の数字”を見せないまま煽っていただけだと気づいた。その後、受験指導に8年関わる中で、Fランと呼ばれる大学から着実に道を開く子を何人も見てきました。このサイトは、河合塾2027偏差値・私学版大学ポートレートの収容定員充足率・就職の公式データだけを根拠に、煽らず中立に判定します。

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