― 大学別データ判定 ―
【偏差値が出ない】日本ウェルネススポーツ大学は本当にFランなのか、データで判定
偏差値・就職・学費・立地を一次データで解剖。噂の「やばい・恥ずかしい」を類型で検証し、当サイト独自の収容定員充足率という軸で読み解きます。

この記事の目次
河合塾の難易度ランクで見る日本ウェルネススポーツ大学の偏差値
まず、受験生と保護者がいちばん気にする学力難易度から整理します。日本ウェルネススポーツ大学は、スポーツプロモーション学部スポーツプロモーション学科の一学部一学科で構成され、茨城県北相馬郡利根町に本部を置く私立大学です(出典:ウィキペディア「日本ウェルネススポーツ大学」)。学科が一つしかないため、この学科の難易度がそのまま大学全体の難易度になります。
| 学部 | 学科 | 河合塾の難易度 |
|---|---|---|
| スポーツプロモーション学部 | スポーツプロモーション学科 | BF(ボーダーフリー) |
河合塾のKei-Net(2027年度入試難易度)では、この学科の区分はBF、すなわちボーダーフリーです(出典:河合塾Kei-Net大学検索システム)。一部の偏差値情報サイトでは便宜的に35.0という数値が表示されますが(出典:旺文社パスナビ、河合塾第1回全統記述模試提供、2025年7月更新)、これは合否ラインが定まらない大学に付く下限的な目安にすぎません。
BFが何を意味するのか。私が受験指導の現場で説明するのは「一般選抜の合否ボーダーを河合塾が引けない状態」ということです。不合格者がほとんど出ないため、学力試験としての難易度が測定できない。これが世間で言う真性のFラン帯に当たります。当サイトはこの状態を独自の中立判定でS:ボーダーフリーと位置づけています(S:BFは、河合塾が難易度を出せない最下層の意味)。数値の35.0を見て「思ったより数字はある」と受け取るのは誤解で、実態は数値が付けられない層だと理解してください。
ここが本題:収容定員充足率90.9%が示す二面性
偏差値やBFの話は、どのまとめサイトも書いています。この記事が他と決定的に違うのは、もう一つの一次データ、収容定員充足率を軸に置く点です。ここを読めば、Fランという一語では片づかない理由が見えてきます。
日本ウェルネススポーツ大学の収容定員充足率は90.9%です(出典:私学版大学ポートレート、日本私立学校振興・共済事業団、2025年)。これは、大学が国に届け出た収容定員に対して、実際に何割の学生が在籍しているかを示す数字です。100%なら定員ぴったり、それを下回れば定員割れを意味します。
この90.9%には、正反対の二つの顔があります。
- 一つ目の顔(注意すべき側面):100%を下回っている、つまり定員割れです。募集は学力的に厳しくなく、BFすなわちほぼ全入に近い入口であることと整合します。「誰でも入れる」という印象は、この数字の裏づけがあると言えます。
- 二つ目の顔(見落とされがちな側面):BF帯の大学には、在籍率が5割から7割台にとどまる深刻な定員割れも珍しくありません。その中で90.9%は相対的に高く、募集停止や学部廃止がささやかれるような危険水域とは言い切れない水準です。スポーツ実績や部活動を軸にした集客が、一定数の学生を継続的に集められている裏づけだと私は読みます。
偏差値はBFでも、経営体力のバロメーターになる充足率は9割を維持している。この二面性こそ、日本ウェルネススポーツ大学を「ただのFラン」と一括りにできない核心です。入口の広さだけを見て侮ると、この大学が持つ集客力と持続性を見誤ります。
「日本ウェルネススポーツ大学はやばい・恥ずかしい」の噂を類型で検証する
検索候補に出てくる「やばい」「恥ずかしい」という言葉の中身を、個別の書き込みを逐語で持ち込まず、事実として検証できる類型に分けて確認します。
- 類型1:偏差値が低い、学力で選ばれていない。これは前述の通りBFであることが事実です。ただしスポーツ推薦や実技を主軸にする大学では、学力偏差値が評価軸の中心にならない設計であることも同時に押さえる必要があります。
- 類型2:知名度が低い、有名人がいない。歴史が浅く(2012年開学)一般的な知名度が高くないのは事実ですが、卒業生・在学生には東京オリンピック銀メダルの稲見萌寧選手をはじめ、女子プロゴルファーが複数輩出されています(出典:ウィキペディア)。「有名人ゼロ」という言い方は正確ではありません。
- 類型3:就職実績が公開されていない、透明性が低い。かつてはそう指摘されましたが、現在は私学事業団のポートレートとスタディサプリ進路で就職の数値が確認できます(次章で詳述)。この点は情報が更新されており、古い前提のまま語られている面があります。
- 類型4:立地やアクセスが不便。最寄り駅から徒歩が必要で、公共交通の本数が限られるという指摘は複数の媒体で共通しています(立地の章で扱います)。
- 類型5:小規模で在籍数が少ない。一学部一学科で規模は小さく、年間の卒業者は数十名規模です(出典:私学版大学ポートレート)。
「恥ずかしい」という感情語は、偏差値の低さと知名度の低さがまざった印象論です。事実として分けて押さえるべきは、BFであること、充足率は9割あること、就職の数値は公開されていること。この三点を切り分けて見れば、噂の輪郭はかなりはっきりします。
就職・進路:大学の一次データで見る実績
ここは大学が国や進路情報サービスに出している一次データを主軸にします。匿名の口コミではなく、数字で確認します。
私学版大学ポートレート(日本私立学校振興・共済事業団)によると、2025年3月卒業生は卒業者82名、就職者76名、大学院などへの進学者3名です(出典:私学版大学ポートレート)。就職を希望した層を分母にした就職率は、およそ96%になります。
スタディサプリ進路に大学が提供している実績でも、2025年3月卒業生の就職率は96.3%(就職希望者80名、就職者77名)と示されています(出典:スタディサプリ進路「日本ウェルネススポーツ大学」)。集計の出どころが異なるため人数には多少の差がありますが、いずれも9割台後半で整合しています。かつて言われた「就職実績が非公開」という評は、現状には当てはまりません。
主な就職先の業界と企業例は次の通りです(出典:スタディサプリ進路)。
| 業界 | 就職先の例 |
|---|---|
| スポーツ・健康 | DOMA、Dr.stretch |
| 医療・福祉 | プライムケア関東 |
| メーカー・商社 | トヨタ系、ホンダ系、コベルコ建機 |
| 金融 | アクサ生命保険 |
| 運輸 | 丸和運輸機関 |
| 住宅 | パナソニックホームズ |
| 教育 | 都立高校、茨城県立高校 |
| 公務員 | 警視庁 |
大学公式の進路ページは、想定する進路分野として中学校・高等学校教諭、スポーツ施設の管理者、フィットネスクラブ経営、行政のスポーツ振興担当、幼児体育指導者、大学院進学などを挙げています(出典:日本ウェルネススポーツ大学公式サイト「卒業後の進路」)。就職支援はキャリア連携センターが担い、学内企業説明会や履歴書指導を行い、卒業後の利用も可能としています。
私の見立てを添えると、就職率の高さは母集団が小さいことと表裏一体です。数十名規模だからこそ一人ひとりに支援が行き届きやすい一方、有名企業への大量輩出という読み方には向きません。数字は額面通りに高いが、規模という前提を外さずに読むことが大切です。
学べること・学部の特色
学べる中身は、大学名の通りスポーツに一点集中しています。スポーツプロモーション学科には生涯スポーツコースとトップスポーツプロモーションコースが置かれ、競技力の向上だけでなく、地域におけるスポーツの普及や運営、指導者育成までを扱います(出典:ウィキペディア)。スポーツプロモーションとは、スポーツの普及・促進・発展を指す言葉で、選手を目指す人だけでなく、支える側・広める側の人材育成も射程に入れているのが特徴です。
特色として大きいのは、日本で初めて体育・スポーツ系の通信教育課程を設けた大学である点です(出典:ウィキペディア)。全日制と通信制から生活スタイルに合わせて選べるため、競技や仕事と両立しながら学士(スポーツプロモーション学)を目指せます。ここは大手の体育大学にはない柔軟さです。
資格面では、在学中に次のような資格取得を目指せます(出典:スタディサプリ進路)。
- 幼児体育指導者(2級・3級)
- 実践健康教育士
- パラスポーツ指導員(初級)
- 高齢者運動指導士
- 中学校・高等学校教諭1種免許状(保健体育)。星槎大学の通信課程との併修制度を利用、別途費用が必要
- 保育士。日本ウェルネスの専門学校との併修制度を利用、別途費用が必要
注意すべきは、教員免許や保育士が併修制度を前提にしている点です。追加の費用と手続きが要るため、取りたい資格が併修前提かどうかは、資料請求で必ず確認しておくべきポイントです。
入試方式と合格難易度
入試は総合型選抜(AO)、学校推薦型選抜、一般選抜の三本立てです(出典:ベスト進学ネット)。河合塾の難易度がBFであることが示す通り、一般選抜であっても学力面のハードルは高くありません。実質的には、出願要件を満たし、スポーツや学ぶ意欲を示せれば合格に近づく設計です。
ここで当サイトの判定基準を補足します。当サイトはFラン帯を、S:ボーダーフリー(河合塾が難易度を出せない最下層)と、A:実質全入(偏差値35前後で、誰でも受かるに近い純Fラン帯)に分けて中立に格付けしています。日本ウェルネススポーツ大学は河合塾がBFとしている以上、判定はSです。合否ボーダーが引けない、すなわち学力選抜としての関門はほぼ機能していないと理解してください。
裏を返せば、学力に自信がなくても、スポーツを続けたい、指導者や体育教員を目指したいという目的が明確なら、入口は広く開いています。難易度の低さを不安材料と取るか、目的達成への近道と取るかは、進学の目的次第です。学力で勝負する場ではない、と割り切れる人にとっては、この入口の広さは味方になります。
学費と奨学金
学費は、河合塾Kei-Netに掲載された全日制スポーツプロモーション学部の初年度納入金で見ると、次の内訳です(出典:河合塾Kei-Net大学検索システム、2026年度)。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 入学金 | 220,000円 |
| 授業料(年額) | 780,000円 |
| 施設・教育充実費など | 300,000円 |
| 初年度合計 | 1,300,000円 |
このほか、諸経費などが約132,000円(2025年度参考)、課外クラブに所属する場合はスポーツ強化費が年間145,000円かかります(出典:河合塾Kei-Net)。大学は公式に「他の体育系大学に比べ格段に安い学費」を最大の魅力として掲げており(出典:日本ウェルネススポーツ大学公式サイト「大学の魅力」)、体育・スポーツ系の私立大学の中では抑えめの水準にあります。
奨学金は、指定校推薦の合格者から成績優秀者を選ぶウェルネス奨学生(入学金免除)、日本学生支援機構の奨学金、地方自治体や各種団体の奨学金が利用できます(出典:ベスト進学ネット)。世帯収入に応じて授業料・入学金が減免され給付奨学金が支給される、高等教育の修学支援新制度の対象校でもあります(出典:スタディサプリ進路)。学費の安さと支援制度を合わせれば、費用面のハードルは体育系大学としては低い部類だと言えます。
立地とキャンパス
本部の茨城キャンパスは、茨城県北相馬郡利根町布川にあります(出典:ウィキペディア)。最寄り駅からは徒歩が必要で、路線バスの本数も限られるという指摘が複数の媒体で共通しています。車や自転車を前提にしない場合、通学の利便性が高いとは言えず、この点が「不便」という評判の実体です。
一方で、キャンパスは茨城の本部に加え、東京(練馬)、北九州、沖縄にサテライトを展開しています(出典:ウィキペディア)。全日制と通信制の組み合わせもあり、居住地や競技環境に合わせて学ぶ場所を選べる柔軟さは、単一キャンパスの小規模大学にはない強みです。日本各地に拠点があること自体は、地方在住でスポーツを続けたい人には現実的な選択肢になります。
立地の不便さは事実として受け止めたうえで、通学の負担が気になるなら、通学課程だけでなく通信課程やサテライトという選択肢まで含めて、資料で具体的に確認するのが賢い進め方です。通学前提で候補から外す前に、学び方の幅を把握しておく価値があります。
日本ウェルネススポーツ大学が向く人・合わない人
ここまでの一次データをもとに、私なりに適性を整理します。世間の評価ではなく、目的との相性で見てください。
向いている人
- 競技を続けながら大卒資格(学士)を取りたい人。通信制やサテライトの選択肢が効きます。
- 体育教員、保育、スポーツ指導者、健康・フィットネス業界を目的にしている人。資格取得の道筋が用意されています。
- 学費を抑えてスポーツ系の学位を得たい人。体育系の中では学費が低めです。
- 偏差値ではなく目的で進学先を選びたい人。BFという入口の広さを、近道に変えられます。
合わない人
- 大学名の知名度やブランドを就職の武器にしたい人。一般的な知名度は高くありません。
- 学力選抜の緊張感や、幅広い学問領域から専攻を選びたい人。一学部一学科でスポーツに特化しています。
- 公共交通だけで通学の利便性を重視する人。本部の立地は便利とは言いにくいです。
Fランかどうかという一語で決めるより、あなたの目的とこの大学の設計が噛み合うかで判断するほうが、進学後の後悔は少ないはずです。
まとめ:日本ウェルネススポーツ大学はFランか
結論を繰り返します。河合塾の難易度区分はBFで、当サイトの中立判定はS:ボーダーフリー。学力選抜という意味では、世間の言う真性のFランに当たります。ここはごまかしません。
ただし、それだけで語り切れないのがこの大学です。収容定員充足率は90.9%とBF帯では高く(私学事業団2025)、就職率は9割台後半(私学事業団・スタディサプリ)、学費は体育系の中では安め、通信制やサテライトという柔軟さもある。偏差値という一つの物差しでは見えない事実が、一次データにはしっかり残っています。
やばい、恥ずかしいという印象論に流される前に、判定はS、充足率は9割、就職の数値は公開ずみという三つの事実を分けて見てください。そのうえで、あなたの目的とこの大学の設計が合うなら、BFという入口の広さは弱点ではなく近道になります。決めるのは評判ではなく、目的とデータです。
よくある質問
日本ウェルネススポーツ大学はFランですか?
河合塾の難易度区分はBF(ボーダーフリー)で、当サイトの中立判定はS:ボーダーフリーです。学力選抜の面ではFラン帯に当たります。ただし収容定員充足率は90.9%(私学事業団2025)と、BF帯の大学としては高い水準で、偏差値だけで大学の全体像は測れません。
偏差値はいくつですか?
河合塾のKei-Net(2027年度)ではBFです。旺文社パスナビでは河合塾提供の数値として35.0が表示されますが、これは合否ラインが引けない大学に付く下限的な目安であり、実態は難易度が測定できない層だと理解してください。
就職はどうですか?
2025年3月卒業生で卒業者82名・就職者76名・進学者3名(私学版大学ポートレート)、スタディサプリ進路では就職率96.3%(就職希望80名・就職77名)と示されています。主な就職先はスポーツ・健康、教育、公務員、メーカーなど。ただし数十名規模の母集団である点は前提として押さえてください。
学費は高いですか?
全日制の初年度納入金は約130万円(河合塾Kei-Net、2026年度)。体育系大学の中では抑えめで、大学も学費の安さを最大の魅力に掲げています。課外クラブ所属者は年間14.5万円の強化費が別途かかります。奨学金や高等教育の修学支援新制度も利用できます。
どこにありますか?通学は便利ですか?
本部は茨城県北相馬郡利根町です。最寄り駅から徒歩と本数の少ないバスが前提で、公共交通の利便性は高くありません。ただし東京・北九州・沖縄のサテライトや、日本初の体育系通信制課程も選べるため、学び方の幅は広めです。
どんな人に向いていますか?
競技を続けながら学士を取りたい人、体育教員・保育・スポーツ指導・健康業界を目指す人、学費を抑えたい人に向きます。一方で、大学名の知名度やブランドを就職の武器にしたい人、幅広い学問から専攻を選びたい人には不向きです。